HISTORY

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 DATE : January 08, 2010

HISTORY


この文章は2008年に発行の「ALLDAY MAGAZINE」に掲載された文章です。

月日は流れる。それはしゃかりきに注力しても、放っておいても同様に時間は流れるけど、その結果は如実に現れる。何事もそこに費やした情熱が物語るようになっていて、大体それは3年ぐらいの時間で表面化してくるものらしい。
ALLDAY -5ON5 TOURNAMENT-が初めて開催されたのは2005年8月。そのもう1年ぐらい前の時期、オレは公園のゴミを拾う毎日だった。別に家がなかったわけではなくて、ストリートボールを存分にプレイするために色々な人たちに認めてもらう必要があったからだ。
ストリートボーラーは別に悪い奴らじゃない。ただ、筋骨隆々ですぐ半裸になり、小競り合いを始め、感情をプレイでも言葉でもぶつけ合うストリートボーラーという人種は、当時まだまだ誤解されがちだったのも事実。少し敷居は高いがこぎれいな体育館が多く設備されている日本で、わざわざアウトドアでバスケットボールをプレイしたいというエネルギーは、多くの方々には異質で、ミスマッチに映ったらしい。それでもありがたいことに、東京渋谷には美竹公園と代々木公園に立派なストリートボールコートが誕生してくれた。ストリートボーラーが好きなようにプレイするのと同様にコートを好きなように使いたいから、公園のゴミを拾うことを始めた。近隣の住人に元気よく挨拶をして、爺さん婆さんのご意見に耳を傾けた。あまりのジェネレーションギャップに話が噛み合うわけもないんだが、それでもそこらへんのきちんと説明しない大人たちよりよっぽど真面目に取り組んだと思う。オレたちだって迷惑をかけたいわけじゃないんだ。そんでまぁ、色々あってALLDAYという5ON5のストリートボールトーナメントの開催にこじつけた。ALLDAYの歴史を語る上で、どうしてもここらへんのことは語っておきたかったから序文に書かせてもらった。感謝されたいわけでも、偉ぶりたいわけでもない。ただ事実としてそういうことがあったんだと残しておきたかった。あの頃、ストリートボール界にはまだまだ何もなかった時期だったから。こんなエピソードぐらいしかない。

ALLDAYMAG


初めのALLDAYは毎月、せいぜい10チーム強の参加チームでの1DAYトーナメントからスタートした。初開催から実に第4回までいきなり4連覇を果たしたのがSUNDAY CREWという外国人主体チーム。当時、オレはSUNDAY CREW、Team-S、FAR EAST BALLERS、勉族の4チームによる4強時代と書いた記憶があるが、ALLDAYに限って言えばSUNDAY CREWの完全王朝時代だった。Team-S、FAR EAST BALLERS、勉族は皆SUNDA CREWに負けた。このSUNDAY CREW王朝の立役者ISSAC Sojournerは今なお語られるALLDAY最強のボーラーだったことも書き残しておこう。
そんな絶対王者SUNDAY CREWに初めて土を付けたのが、皮肉にもインドアバスケットボールのエリート、大学バスケットボール選手たちによるstreet collegeだった。street collegeがALLDAYに登場したのはこの1回のみ。当時、大学のスター選手だった彼らは、今や競技バスケットボールのトップアスリートたちである。
続く第6回では横濱Team-Sが初めてSUNDAY CREWを破ったが、FINALではFAR EAST BALLERSが勝利し初優勝。SUNDAY CREWの王朝は崩れたと言われ、Team-Sはシルバーコレクターと不名誉な肩書きで呼ばれ、強いFAR EAST BALLERSが帰ってきたと言われた。

第7回よりALLDAYは2DAYSとなり、参加チームも30から40、50と飛躍的に増えた。第7回は大黒柱ISSAC Sojournerを欠くSUNDAY CREWが王者に返り咲き、第8回は横田米軍基地より6FIGURE$/YOKOTAという新たな脅威が現れた。ちなみにこの第8回から、日本で初めてストバスをプレイしたと呼ばれる駒沢ROCKERSがALLDAYに登場し始める。 第9回には体育会バリバリのAT平塚Connections、第10回には勉族が悲願の初優勝を決めた。混沌とし始める優勝争い。
第11回ではFAR EAST BALLERとSUNDAY CREW改めTHE CREWが久々に真っ向から激突。コーチとしてTHE CREWのベンチに入っていたISSAC Sojournerがチームの危機を見るに見かねて、その場でユニフォームに着替え、残り3分でコートに立ち、10点ビハインドを追いつく原動力になったあの瞬間には身震いをしたし、ALLDAYへの愛が深まった。筋書きのないドラマが見れるALLDAYはストリートなんだと思った。結果、FAR EAST BALLERSが逃げ切るあたり、上手くドラマになり過ぎない小気味良さといったところか。
第12回、第13回と日本人チームで初めて連覇を成し得たのが、ALLDAYではシルバーコレクターと呼ばれ続けた横濱Team-Sだった。切望し続けたALLDAYの頂点をこのまましばらく横濱が大事にしていくのかと思われるも、前回のALLDAY第14回では名古屋からの伏兵PROLINEが初出場ながら覇者の座をかっさらっていった。いよいよ混沌としてきているALLDAY。そして今回が第15回、歯切れがいい。

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ALLDAYが日本のストリートボーラーに愛されているのは言わずもがな、海外のストリートボーラーや日本の競技バスケットボールのプロアスリートも参加した記録が残っている。カナダのストリートボーラーKING HANDLESやサクラメントのEXILE、NYCのストリートボールレジェンドBobbito Garciaらは、ALLDAYが自国のストリートボールとなんら遜色がないと教えてくれた。NBAのスーパースターKobe Bryantが寄贈した観客スタンドも重宝している。過去2回開催したALLDAYのオールスターゲームにはbjリーグのプロアスリートたちも楽しんでプレイしてもらえた。
ALLDAYを3年やってみて、何となく今はもう先の3年のことを考えてる。放っておいても時間が流れてくれるけど、どうせなら積み上げていきたい。ゴミ拾いは今でも気がつけばやっている。きっと3年経てばまた色々と変わってるんだろうけど、ALLDAYが影響して何かポジティブな未来になってるなら、それだけでみんな頑張れる。ALLDAYがここまでこれたこと、ALLDAYに注力してくれた人に、ALLDAYを愛してくれた人に、ストリートボールの神様に感謝している。
(取材/テキスト:MAMUSHI)

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